大人のメイクが厚塗りに見えたら。肝斑カバーから、たるみ目元・人中の補正まで
著者 URITRIP

肝斑は隠したいのに、クッションファンデを重ねるほど目元の小じわやほうれい線が気になる。そんなときは、顔全体に同じ量を塗っていないか見直してみましょう。大人のメイクで大切なのは、カバー力だけでなく、どこに色を足し、どこは量を控えるかということ。色ムラは必要なところだけ補正し、目元や唇は、目を開けて表情を緩めたときの形に合わせて整える。そのくらいから始めると取り入れやすくなります。
明るい肌印象と、明るい色のファンデは別のもの
顔がくすんで見えると、いつもより明るいベースを選びたくなりますよね。でも、肌本来の色、肝斑の茶色、口元の影は、それぞれ異なるもの。明るさを上げるだけでは、部分的に白浮きして、隠したい色ムラはそのまま残ってしまうことがあります。
ベースの色を選ぶときは、顔の中心だけでなく、フェイスラインから首まで一緒に確認しましょう。顔だけが特に暗く見えるなら、体の肌色と自然につながる範囲で明るさを調整できます。ただし、誰もがワントーン明るくすればよいという意味ではありません。色番だけを比べるより、あごのラインで試して、顔と首の間に新たな色の境目ができないかを見るほうが参考になります。
顔全体の色を整えるものと、小さな色ムラを隠すものは、役割を分けて考えてみてください。ファンデーションやクッションで全体を薄く整え、残った部分をコンシーラーでピンポイントにカバーするイメージです。そうすれば、片側の頬の肝斑を隠すために、額や鼻まで厚塗りになるのを防ぎやすくなります。
複数の色を使い分ける方法もありますが、最初から二つ買い足す必要はありません。まずは手持ちのベースを薄く塗り、どの部分にどんな色が残るかを見てみましょう。足りないのがカバー力なのか、色補正なのかを判断しやすくなります。
肝斑やシミは、色と範囲の両方を見てカバー
茶色い肝斑が透けて見える場合と、あごが青っぽく、あるいは灰色っぽく見える場合は、同じ悩みとして扱いにくいものです。色が薄くなった部分と濃い部分が隣り合っているときは、周囲とのコントラストも考える必要があります。白斑のように色素が減った部分を一般的な肝斑と捉え、同じ補正方法を当てはめるのも避けましょう。新たに現れたり変化したりする肌の色については、メイクとは別に、まず皮膚科で原因を確認してください。
メイクでカバーするときも、とにかく明るいコンシーラーをのせるのではなく、周りの肌になじむかを見てみましょう。小さなシミなら、小さめのブラシでその部分に色を置き、外側の境目だけを軽くぼかすところから。広がりのある色ムラは、濃い部分から少量ずつ補正して、必要以上に周囲へ広げないようにします。中心を何度もこすると、せっかくのせたカバーも動いてしまうので、足す前にいったん手を止めて確認することが大切です。
ベースを塗っても青みや灰色っぽさが残る場合は、ピーチやオレンジなど、暖色系の補正色を少量試す方法もあります。ただし、茶色い肝斑すべてに赤みを足すという決まりではありません。肌のベースの色や色ムラの色みによって、必要な色と濃さは変わります。合わない色を使うと、今度は赤い色ムラをさらに隠すことになりかねません。小さな範囲に薄く補正色を使い、肌色のベースを重ねてから、周囲と比べてみましょう。
ここで大切にしたいのは、色ムラが完全に消えたかどうかより、カバーした場所が、別の色ムラとして残っていないかという視点です。鏡に近づいて一点を消そうとしすぎると、顔全体の質感を見失うことがあります。腕一本分ほど離れて見て色の差がやわらいでいれば、次のステップに進んで大丈夫です。
肝斑を隠すメイクと、肌のケアは役割が異なります。メイクの前には日焼け止めを使い、肝斑が気になる場合は、UVA・UVBの両方を防ぐ広範囲の紫外線防御、SPF30以上、耐水性の表示を確認しましょう。屋外では少なくとも2時間ごとの塗り直しが必要です。可視光線も肝斑を悪化させることがあるため、酸化鉄を含む色付きの日焼け止めも選択肢になります。ただし、色付きのクッションファンデに同じ防御効果があるとは限りません。
目元やほうれい線には、パフに残った分だけ

しわへの入り込みが気になるときは、製品を替える前に、パフに取る量と塗る順番を見直してみましょう。最初からパフ全体にたっぷり含ませると、頬のような広い部分には伸ばせても、小鼻の脇や目元などの狭い部分で量を減らしにくくなります。
クッションはパフの一部だけに取り、製品に備わった量調整用の面や清潔なパレットで均一になじませてみてください。頬など比較的広い部分から始め、内側へつなげます。目元やほうれい線は、パフに残った少量で仕上げるくらいに。首との色をつなぐときも、新たにたくさん取るより、フェイスラインに残った分を薄く伸ばすイメージで整えましょう。
この方法は、しわそのものをなくすためのものではありません。肌が折れ曲がる場所に残る化粧品の量を調整するための工夫です。目を開けたり笑ったりしたとき、線に沿ってたまった部分があれば、上からカバーを足すより、パフの清潔な面で軽く整えてみてください。塗った直後のなめらかさだけでなく、表情を動かしたときの状態も確認しましょう。
パウダーも、顔全体に同じ量を同じ強さでのせる必要はありません。テカリやにじみを抑えたい場所に少量から使い、すでに乾燥していたり、キメが目立っていたりする場所は、様子を見ながら控えめに。ツヤを残しつつ皮脂を抑えたいなら、ほのかな光沢のあるパウダーも選択肢ですが、パールやツヤが肌の凹凸をどのくらい目立たせるかも一緒に見てください。
まぶたのたるみが気になる目元は、目を開けて仕上がりを確認
目を閉じた状態できれいに引けたラインが、目を開けるとまぶたの折り込みに隠れてしまうことがあります。たるみの気になる目元をすっきり見せたいなら、目を開けて正面を向き、どこまで色が見えるか確認することが大切です。ここでいうリフトアップは、色や線によって目元が上向きに見える視覚的な演出です。
初めから太く長いアイラインを引くより、まつげの際に短い線を描き、目を開けてから目尻の方向を調整してみましょう。手がぶれやすい場合は、清潔なパフを支えにする方法もあります。その上に濃い色のアイシャドウを少量重ね、ラインとまぶたの色をつなぐと、線だけがくっきり残る印象をやわらげられます。
アイシャドウの範囲も、二重のラインだけを基準に決めないほうがよいでしょう。目を開けたときに見える部分を少しずつ確認しながら、外側の形を整えてみてください。意図しない方向に広がったら、綿棒で境目を整えます。目を閉じたまま色を重ね続けると、実際に見えている形を見落としやすくなります。
眼鏡をかける方は、途中で必ずかけてみましょう。フレームと目の間の余白や、フレームで隠れる位置によって、ちょうどよいラインの長さやシャドウの範囲は変わります。鏡の前で眼鏡を外した顔だけを基準にするより、普段の姿に合わせて調整するほうが実用的です。
目元を主役にする日は、眉は毛の足りないところをやわらかく埋める程度から始めても十分です。眉まで濃く描き込むと、目の周りに強い線がいくつも重なり、全体の印象が重くなることがあります。くっきり感を保ちながら、どこを強調するかを決めるのがポイントです。
人中を短く見せるメイクは、上唇の中央から

人中が長く見えるとき、唇全体を大きく描くと、唇の大きさばかりが目立つことがあります。鼻と上唇の間を短く見せたいなら、まずは鼻に近い上唇中央の輪郭を見てみましょう。上側のラインをどこまで自然につなげられるかを確認するイメージです。
自分の唇の色から離れすぎないリップペンシルで、中央をほんの少しだけオーバーに描き、もとの輪郭につなげてみてください。外側を一周、同じ幅ではみ出して描くより、自分の唇の形に合わせて調整しやすくなります。ペンシルの線だけが残らないよう内側にも色をなじませ、口紅を薄く重ねて境目をぼかしましょう。
口角の方向も整えたい場合は、短い線から始め、正面から確認してください。濃いペンシルで長く引くと、影や汚れのように見えることがあります。色を足すだけでなく、綿棒で線の端をやわらかく整えることも大切です。上唇の中央を整える工程と、口角の方向を調整する工程は、分けて考えると取り入れやすくなります。
人中に濃い影を入れて短く見せる方法は、初めての方に優先しておすすめしたい方法ではありません。線が目立つと、口周りがくすんで見えることがあるためです。まずはリップラインだけを整え、ハイライトを使う場合も、上唇の境目にごく少量から試すほうが調整しやすいでしょう。グロスも唇全体に広くのせるより、中央に少し足す程度から。こうした方法は、人中そのものの長さを変えるのではなく、見た目の比率を調整するメイクです。
血色も立体感も、すべてを濃くする必要はありません
ベースで肌色を整えたあと、顔が平面的に見えるからといって、すぐに頬やあごへ濃い色を足す必要はありません。目元を強調したなら、頬と唇をやわらかな色でつなぐだけでも、全体のバランスを整えやすくなります。逆に、アイメイクが軽い日は、リップかチークのどちらかに少し色を足してもよいでしょう。
チークは最初から広げすぎず、のせたい位置に少量置いてから範囲を調整しましょう。シェーディングを使うなら、チークとの境目が帯のように分かれていないかも確認してください。暖かな血色と影の色がそれぞれくっきり残ると、整えた肌より色の境目のほうが目立つことがあります。どの位置なら必ず若く見えるという決まりより、自分の顔で色がどうつながっているかを判断の基準にしましょう。
アイシャドウを頬に使ったり、チークを唇に使ったりする方法を見かけても、実際には製品に表示された使用部位の範囲内で使ってください。色が似ているからといって、どの化粧品も自由に使い回せるわけではありません。
初めて取り入れるなら、クッションの量を調整する、目を開けて目元を確認する、上唇の中央を少し整える。この中から、いちばん気になることを一つだけ変えてみてください。一度に全部変えると、何が自分に合っていたのかがわかりにくくなります。鏡に近づいたときのカバーと、普段の距離から見た顔の両方を確認して、その二つが自然につながるところを仕上がりの目安にしましょう。