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保湿剤・溶剤

グリセリン

Glycerin · CAS 56-81-5

別名 植物性グリセリン

水分を引き寄せて角層にとどめるヒューメクタントで、化粧品でもっとも広く使われる保湿成分です。

どんな成分か

グリセリンは植物油や動物性脂肪を分解するときに得られる三価アルコールです。化粧品原料の多くはパーム・ココナッツ・大豆油由来の植物性グリセリンで、パッケージに植物性と書かれていても全成分表示は同じグリセリンです。

水の次によく登場する成分で、配合順の前のほうにあることが多くあります。化粧水・美容液・クリーム・クレンジング・マスクまで剤形を問わず配合され、保湿のほかにテクスチャーを整えたり、ほかの成分を溶かす溶媒の役割も兼ねます。

化粧品での役割

水分を引き寄せてとどめる保湿

グリセリンは周囲の水分を引き寄せる力が強く、角層の外側の水分量を高めます。角層の水の通り道であるアクアポリン3との関わりが長く研究されてきた成分で、洗い流したあとも一部が角層に残り保湿が続くという報告があります。

テクスチャーと安定性

濃度が高いほど粘度とべたつきが増すため、保湿以外に処方の重さを調整する用途にも使われます。水に溶けにくいエキスや有効成分を溶かす溶媒としても使われ、エキス名のあとに並んで表示されることがよくあります。

根拠と適用範囲

グリセリンの保湿作用は、角層水分量と経表皮水分蒸散量の測定によって数十年にわたり繰り返し確認されてきました。乾燥によるひび割れを減らしバリアの回復を助けるという臨床研究が複数あり、多くは5〜20%のローションやクリームで行われています。米国の化粧品成分評価委員会(CIR)は現在の使用範囲で安全と結論づけています。

濃度と処方による違い

化粧水や美容液では2〜5%、クリームやボディローションでは5〜15%が一般的です。20%を超えるとべたつきがはっきりし、極端に乾燥した環境では肌の内側の水分を引き上げることがあるため、オイルや閉塞性の成分と組み合わせるのが通例です。全成分で水の直後にあれば高配合、後ろのほうにあればテクスチャー調整用の少量であることが多いです。

使用上の注意

刺激やアレルギーの報告がほとんどなく、ベビー用や敏感肌向けの製品にも広く使われます。湿度が非常に低い環境でグリセリンだけを高濃度で塗るとつっぱりを感じることがあるので、クリームやオイルで仕上げるとよいでしょう。

類似成分との比較

ヒアルロン酸Hyaluronic Acidどちらも水分を引き寄せるヒューメクタントです。ヒアルロン酸は分子量によって表面に膜をつくるか角層のすき間に入るかが変わり、グリセリンは分子が小さく角層の奥まで均一に広がります。実際の製品では両方を組み合わせることがほとんどです。
ベタインBetaineベタインも水分をつかまえるヒューメクタントですが、グリセリンよりべたつきが少なくさっぱりしています。軽い仕上がりの化粧水にはベタイン、密度のある保湿にはグリセリンが選ばれます。

よくある質問

全成分の2番目にグリセリンがあれば多く入っているのですか?+

全成分は配合量の多い順に並ぶため、水の直後にあれば5%以上の可能性が高いです。ただし1%以下の成分は順不同で記載できるので、後ろの順位だけで配合量は断定できません。

ニキビ肌でもグリセリンは使えますか?+

毛穴をふさぐ性質がなく、ニキビ肌向け製品にもよく使われます。べたつきが気になる場合はグリセリン配合量の少ないジェル剤形を選ぶとよいでしょう。

植物性グリセリンと普通のグリセリンは違いますか?+

原料の由来が違うだけで、化学構造と全成分表示は同じです。化粧品用グリセリンはほとんどが植物性で、表示だけで由来を見分けることはできません。

出典と確認日

UCURICOSME 편집팀
最終確認 2026.09.23 · 次回点検 2027.03.23

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